「攻撃陣は3人×3セット分いる」戦力充実の広島が連覇へ好発進

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburou

 Jリーグの新たなシーズンの幕開けを告げるFUJI XEROX スーパーカップ。昨季J1王者のサンフレッチェ広島と、同天皇杯王者のガンバ大阪が対戦した今季最初のタイトルマッチは、広島が3-1で勝利した。

「チームとして継続してきたことが、この結果につながった」

今シーズン清水から広島に加入したピーター・ウタカ(左)今シーズン清水から広島に加入したピーター・ウタカ(左) 試合後、納得の表情でそう語った森保一監督が就任し、5シーズン目を迎えた広島。過去4シーズンで3度のJ1制覇を成し遂げているが、「一貫して続けることの強さ」には、さらに磨きがかかった印象だ。

 何よりそれを実感させられるのが、厚みを増した選手層である。森保監督は一貫したチームコンセプトをもとに、既存戦力を成長させながら確たるベースを固めつつ、外から新戦力をうまく取り込むことで、着実にチーム力を高めてきた。

 とくに駒が豊富になったのは前線だ。指揮官が「1トップ2シャドーでは3セット分くらいの選手が、拮抗したレベルでポジション争いをしている」と話すのもうなずける。

 ガンバ戦で目を引いたのは、2列目(2シャドー)の位置で先発したMF茶島雄介である。

 昨季J1でわずか3試合の出場ながら、昨年12月に行なわれたクラブワールドカップで名を挙げた24歳は一冬越し、その活躍がフロックでなかったことを今季最初の公式戦で証明してみせた。

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