U-22代表合宿スタート。リオ予選の秘密兵器、鎌田大地の「異能」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 田村翔/アフロスポーツ●写真

 10月25日、リオデジャネイロ五輪出場を目指すUー22日本代表の佐賀合宿がスタートした。福岡大、サガン鳥栖との練習試合を予定。来年1月にカタールで行なわれる五輪最終予選に向け、調整を行なう。

 日本はグループリーグで北朝鮮、タイ、サウジアラビアと対戦するが、今回は厳しい戦いが予想される。今年8月の合宿ではJ2京都サンガに敗れ、9月にはJ-22選抜というチームながら代表同然の面子でJ3町田ゼルビアにも負けているのだ。
最年少でU-22代表に選ばれた鎌田大地(サガン鳥栖)最年少でU-22代表に選ばれた鎌田大地(サガン鳥栖) 
 日本は96年アトランタ五輪で28年ぶりに世界への扉を開いたが、それが再び閉ざされてしまうのでは―――そんな声も上がっている。

 8月に25人のメンバー中、最年少で初めてUー22代表に招集され、今回も選ばれたサガン鳥栖の鎌田大地(19歳)は、リオ世代の救世主となり得る力量を持っている。

 鎌田は中盤でプレーする機会も少なくないが、本来はトップ下で攻撃に直結するプレーを得意とする。タイミングを測る技量に優れ、常に相手の裏を取れており、必然的に優位に立てる。その優雅なプレーは、アレクサンダー・モストボイ、マヌエル・ルイ・コスタ、イバン・デ・ラ・ペーニャ、ファン・カルロス・バレロンら欧州フットボールの歴史を作ってきたファンタジスタたちを彷彿とさせる。

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