【なでしこW杯】骨折退場の安藤梢が残した「勝ち点3以上のもの」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 なんとか勝ち切った。なでしこジャパンが連覇を狙うFIFA女子ワールドカップの初戦は、グループC一番の難敵・スイスを1-0で破り、勝ち点3をもぎ取った。

<a href="/clm/jfootball/entry_img/nadesikowcup150609-1.jpg">宮間あやのFKでの先制点を守りきって、初戦スイスに勝利を収めたなでしこ宮間あやのFKでの先制点を守りきって、初戦スイスに勝利を収めたなでしこ カナダ入りしてから、そのほとんどの練習を異例の非公開にしてきた佐々木則夫監督が、初戦にしてグループリーグ最大の山場となるこの試合を託した11人は、いつもの主軸に加え、注目のボランチに日本男女初となるAマッチ200試合出場の節目を迎えた澤穂希(INAC神戸)とケガから復調した阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)の鉄板コンビ、そして左サイドバックには宇津木瑠美(モンペリエHSC)が入り、右サイドには国内では控えに回っていた有吉佐織(日テレ・ベレーザ)がバックに、ハーフに大野忍(INAC神戸)がスタメンを勝ち取っていた。

『初戦は難しいもの』。慣れない世界大会での気負いや経験不足からいつもとは違う空気感に包まれる独特のピッチを知る選手たちは「慎重になりすぎず、いつものように」と平常心で臨んでいた。勝利への方程式は先手を打つこと――彼女たちが狙うのは先制点のみ。受け身にならず積極的に攻勢に出る。

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