宇佐美貴史が激白「自分が代表に呼ばれなかった真相」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 代表に招集されないことで、宇佐美は自らの課題と向き合い始めた。日本期待のFWを本気にさせたアギーレ監督は、わずか半年で解任されたが、日本サッカー界に残したモノは決して少なくはなかったようだ。

 翻(ひるがえ)って、アギーレ監督にそのタレント性を買われて、代表デビューを飾ったのが、武藤嘉紀(FC東京)や柴崎岳(鹿島アントラーズ)だ。同じ1992年生まれの彼らの活躍を、宇佐美はどう見ていたのだろうか。

「特別に意識はしていないです。同世代の彼らが代表でできて、自分ができないわけがない。だからこそ、早く“代表”というステージでプレイしたい。そこに立てないようなら、それまでの選手や、ということ。でも、自分はそうは思っていないんで。それに、代表でやれたら、また海外に挑戦する道が開けると思うんです。何もできずにドイツから帰ってきたんで、リベンジしたい。それは、絶対に諦めない」

 ギラギラとした貪欲さは、ドイツから帰国した1年半前とまったく変わっていない。むしろ、今年のほうが強くなっている感がある。

「ドイツで味わった悔しさと、(そのリベンジに燃える)ギラギラした思いは、今でもありますよ。それは一生、消えないと思います」

 日本代表はまもなく新たな監督を迎えて再スタートを切ることになる。宇佐美がこれからも個の質を上げて、ゴールという結果を出し続けていけば、必ずや朗報が届くはずだ。
(後編へ続く)

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