このままでいいのか?J1昇格プレイオフ制度への提言

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by AFLO SPORT

 今季J2もリーグ戦は全日程を終了し、"ひとまず"順位が確定した。あとは11月30日に準決勝、12月7日に決勝が行なわれる「J1昇格プレイオフ」を残すのみである。そこで、来季J1へ昇格できる最後の1枠が争われる。

 熾烈な最終決戦に駒を進めたのは、リーグ戦3位のジェフ千葉、同4位のジュビロ磐田、同6位のモンテディオ山形の3クラブ。本来なら、同5位のギラヴァンツ北九州を加えた4クラブで争われるのが通例だが、北九州がJ1ライセンスを持たない(ホームスタジアムがJ1ライセンスに必要な条件=15,000人以上を満たしていない)ため、変則的に3クラブで争われる。

 まずは4位磐田と6位山形が準決勝を戦い、その勝者が千葉との決勝を行なう。いずれも90分の試合で争われ、引き分けの場合はリーグ戦上位クラブが勝者となる。

 今季のJ2は湘南ベルマーレが勝ち点101で楽々と優勝。これに2位松本山雅が同83で続き、ともにJ1自動昇格の権利を手にした。だが、3位以下は大混戦で、同68の3位千葉から同64の山形までわずか勝ち点4。実力が伯仲しているとあって、どこが最終決戦を勝ち抜いても不思議はなく、予想は難しい。

昨年のプレイオフで優勝し、J1昇格を決めた徳島は、今季すでに降格が決定している昨年のプレイオフで優勝し、J1昇格を決めた徳島は、今季すでに降格が決定している 実際、過去2年のJ1昇格プレイオフでは、いずれも"下剋上"が起きている。一昨年は6位の大分トリニータが、昨年は4位の徳島ヴォルティスが勝ち上がり、昇格キップを手にした。一発勝負ならではの意外な結末が、J1昇格プレイオフのおもしろさであるのは間違いない。

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