レッズが優勝を目指すなら、解くべき「命題」がある

  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

名波浩の視点

 ブラジルW杯開催による中断前の第14節終了時点で首位に立った浦和レッズ。再開後も2連勝を飾ってタイトル奪取へ突き進むかと思われたが、第17節(7月27日/1-1鹿島アントラーズ)、第18節(8月2日/2-2ヴィッセル神戸)と引き分けて、勝ち点(37)、得失点差(+13)ともに並ばれたサガン鳥栖に、得点数で上回られて首位の座を譲った(サガン=26得点、レッズ=25得点)。

 迎えた第19節(8月9日)、レッズは3位の川崎フロンターレと対戦した。ここは是が非でも勝って、再びトップに返り咲き、勝ち点4差のフロンターレとの差をさらに広げたかったところだが、1-2で逆転負け。順位は2位のままで(※)、フロンターレとは勝ち点1差となった。

※第19節、首位のサガン鳥栖はサンフレッチェ広島とのアウェー戦が予定されていたが、台風の影響で中止。8月11日に代替開催されることになった。

優勝するためには、柏木陽介(写真)や阿部勇樹ら、軸となる選手の活躍が不可欠だ。優勝するためには、柏木陽介(写真)や阿部勇樹ら、軸となる選手の活躍が不可欠だ。 レッズの試合への入り方は、決して悪くなかった。というよりも、非常によかった。開始2分でMF梅崎司がゴールを決めて、その直後に同点ゴールを奪われたものの、終始ボールを支配し、ゲームの主導権を握っていた。

 それが実現できたのも、ボールを失った瞬間、いちばん近いところにいた選手の、相手に対するディフェンスがよかったからだ。ボールを奪いに行く角度、そしてスピードがパーフェクトだった。おかげで、すかさずボールを奪い返すことができていたし、相手がパスを出しても、コースを限定させていたため、難なくパスをカットすることができた。

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