柿谷・山口ハツラツ。セレッソ大阪のキャンプは絶好調

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 2月1日に全球団一斉キャンプインとなったプロ野球に比べると、Jリーグのキャンプは派手さに欠ける。1月中からクラブごとに各々の日程で始まってしまうこともあって、その注目度はまだ低い。

 だが、新たなシーズンを前にしたチームづくりという意味では、その重要性に違いはない。今季のJ1制覇を目論む各クラブは、着々とキャンプの日程を消化している。

 2月7日にFC琉球との練習試合を行なったセレッソ大阪もそのひとつだ。

今季もセレッソ大阪の顔として活躍に期待がかかる柿谷曜一朗今季もセレッソ大阪の顔として活躍に期待がかかる柿谷曜一朗 現在、沖縄でキャンプ中のセレッソは2月8日で一次キャンプを打ち上げ。2月13日から宮崎での二次キャンプに入るが、この練習試合は、一次キャンプの締め括りとも言うべきものだった。

 結果は3-1でセレッソの勝利。今季から指揮を執るランコ・ポポビッチ監督曰く、「これまでは体づくりがメインなので、ボールを使った練習はあまりやっていない」。一次キャンプは選手それぞれが長いシーズンを戦える体をつくることが最大の目的とあって、全体的に選手の動きは重かったが、それでもJ3のクラブを相手に格の違いを見せつけた形となった。指揮官は時折笑みを浮かべて語る。

「キャンプ終盤で疲労が溜まっているが、しっかりと組織されていて、ゲームを支配できた。今日の出来には満足している」

 キャプテンを務めた山口螢も、確実な手応えを口にする。

「前(の練習試合)にやったときはうまくいかないことがいくつかあったが、今日は修正できた。チームとして攻守に連動できた」

 なかでも山口が成果として口にしたのは、「ボールを取られてからの(攻撃から)守備への切り替え」。相手陣内に攻め込みながらボールを失ったとしても、高い位置からすぐにボールを奪い返しにいく積極的な姿勢が随所に見られた。山口が続ける。

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