代表初招集、山田大記はただひとり本田圭佑に代わり得る存在である

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 本田圭佑に代わるべき選手は?
 
 33歳になる遠藤保仁の後継者候補が取りざたされることは多いが、本田はまだ27歳と若く、ACミラン移籍が噂されるなど旬の選手。それだけに代わるべき選手については、代役にしろ後継者にしろ、ほとんど触れられることがない(香川をトップ下にすべきか、いや、それより中村憲剛の方が......という程度か)。しかし実際、本田が不在のときの日本代表の戦いは極端にトーンダウンする。コンフェデ杯ではコンディションの問題か、本田は試合後半にキレを失い、同時に日本の攻撃力は低下していった。

ジュビロ磐田では2年目の昨シーズンからキャプテンを任されている山田大記ジュビロ磐田では2年目の昨シーズンからキャプテンを任されている山田大記 本田に挑戦するような日本人選手が必要と言える。

 Jリーグ14節のセレッソ大阪戦、ナンバー10を背負った山田大記(ジュビロ磐田、24歳)はその有力候補であることを高らかに示した。前田遼一にヒールでキラーパスを送り、自らも1得点。不振に喘ぐチームで最多の6得点を記録している。

 磐田では左サイドを中心にプレイすることが多い山田だが、プレイビジョンが広く、判断も速く、体をぶつけながらのプレイも苦にしない。右利きだが左足の方が威力のあるシュートを放て、右か左か相手に的を絞らせず、変幻自在のプレイをする。ゴール前で決定的仕事をできる選手で、その点、Jリーガーたちからの評価が飛び抜けて高い。

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