イタリア戦で見えた、日本が「強いチーム」になるためのカギ

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 コンフェデレーションズカップのイタリア戦は、掛け値なしにおもしろい試合だった。

 試合序盤から日本がボールポゼッションで優位に立ち、昨年のユーロで準優勝したイタリアを防戦に追いこんだ。

2点目を決めた香川真司。試合後「勝たなければ意味がない」と悔しさを滲ませた2点目を決めた香川真司。試合後「勝たなければ意味がない」と悔しさを滲ませた パスをつないではゴールへ迫り、一度ボールを失っても、すぐに奪い返して連続攻撃を仕掛ける。そんな痛快なサッカーは、すぐにスタンドの地元サッカーファンをも魅了した。スタジアム全体に鳴り響く「オーレ、オーレ」の掛け声のなか、日本の選手たちがパスをつなぎ続ける様は、見ていて"鳥肌もの"だった。

 2点のリードを守れず、2-3と逆転されたときには、もはやこれまでかとも思った。香川真司もまた、「後半早々、くだらないミスで2点を失ったことは精神的に痛かった」と振り返る。

 しかし、それでもあきらめずに同点に追いつき、さらに勝ち越しを狙ってイタリア・ゴールを攻め立てた。その攻撃には確かな迫力があった。

 ザッケローニ監督も「結果は出なかったが、いい内容だった」と語り、「多くのチャンスを作り、あきらめずに戦った」と選手たちを称えた。結果的に3-4で敗れはしたが、日本らしさは存分に見せた試合だったと言えるだろう。

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