【なでしこジャパン】猛攻しのいでフランスに辛勝。「PKでは念を送った」(阪口)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao
  • photo by Hayakusa Noriko/JMPA

試合後に抱き合って喜ぶDFの熊谷と岩清水試合後に抱き合って喜ぶDFの熊谷と岩清水 なでしこジャパンがフランスの猛攻をしのぎ切り、決勝進出を決めた。

 後半途中までは、描いていたプラン通り。チャンスの数こそ限られていたものの、いずれもFKから32分に大儀見、49分に阪口が決めて2点をリードした。だが、76分に1点を返されると、終盤は一方的に押し込まれた。

 被シュート27本、うち枠内シュートは11本。佐々木監督が「神様に見えた」というGK福元の好守を中心に、最後まで11人全員が懸命に走り、体を張り、逃げ切った。

 得点はいずれもハーフウェイラインを少し越えた位置でのFKから生まれた。先制点は宮間の低いストレートなボールをGKブハディのファンブルしたところを大儀見が押し込み、2点目は阪口のヘッドだった。いずれもゴールまで距離はあっただけに、一見すると、ラッキーなゴールのようにも見えたが、そこにはしっかりとねらいがあった。

 大儀見が語る。

「GKが前に出てくることは(事前の研究で)わかっていた。それで、あや(宮間)がわざとブレ球を蹴ってくれたので、こぼれたところをねらっていた。2点目の場面はGKが(1度失敗していたので)ビビって出てこなかった。だから夢穂(阪口)の点が生まれたと思う」

 相手は大会直前のテストマッチで0-2と完敗したフランス。

「たとえ(相手が下がって)ボールをキープできたとしても、流れのなかで点を取るのは難しいと思っていた。だから、どこかでセットプレイが取れればと思っていた」(大儀見)

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