【なでしこ】ポスト澤候補の18歳、田中陽子。「U-20W杯で優勝したい」 (2ページ目)

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

――ボランチで猶本光選手とコンビを組むことが多いですが、試合の作り方について話をしますか?
「今回は、あまり話をしたりはしなかったですけれど、(猶本選手とは)これまでもずっと一緒にやっていて、自然と意思統一できるのでやりやすいですね」

――20日の試合は、サブ主体のメンバーでスタートしましたが、最後の15分は主力を次々に投入しました。
「最後は前から守備に行こうという話になっていたんですが、奪いどころをしっかり作りたかったのと、前の攻撃に人数をかけたいという意図がありました」

――ダイレクトでパスがつながることも多いですね。
「はい。ダイレクトの方が相手も嫌がるし、自分たちもフリーになれるので、そこはいつも意識してやっています」

――攻撃的なポジションに入った時のドリブルやミドルシュートが効いていますが、ピッチではどんなことを意識していますか?
「ボランチでは守備も頑張らなければいけないので、DFと私で挟みにいったり、インターセプトして前を向くようにしています。トップ下のときはとくに攻撃の起点になることを意識しています。守備と攻撃のバランスを、試合の中で判断していきたいですね。ワンタッチで縦に出したり、自分が前を向くことでみんなの動き出しがあったりするので、前(を見ること)はいつも意識しています」

――8月に開幕するU-20ワールドカップに向けて最後の調整に入りますが、現時点でのチームの仕上がりはどうですか?
「まだやることはありますが、全員が意思統一できている時はすごくいい形がつくれているので、そうやってチーム力を上げていけば、本大会でも自分たちが納得いくゲームができると思います」

――INAC神戸で澤選手たちなでしこジャパンの選手と日常的にトレーニングをしている影響は大きいですか?
「そこはすごく大きいです。練習からレベルが高いので判断を速くしなければいけないし、考えながらプレイしなければいけないので、そういうところは日々養われていると思います」

――攻撃的ボランチとして、ワールドカップドイツ大会で澤選手が得点王を取りましたが、同じポジションで、本大会ではどんなプレイをしたいですか?
「ボランチでもああいう風に点を取っていけるんですよね。私は(澤選手のように)セットプレイでも点を取る選手ではないですが、運動量を多くして、3人目の動きで飛び出して、得点に絡んでいきたいです」

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