【Jリーグ】福田×名波が語る「『大健闘』と言えるチームはどこだ!?」 (3ページ目)
福田 1トップが今後の課題になるんじゃないかな。ポポが2点で、デスポトビッチが1点。これじゃあ、物足りない。他のFWの成長を待ってもいいけど、ペトロヴィッチ監督はいる選手をやりくりするより、自分の戦術に合う選手を連れてきたいと考えるほうだから、その辺はクラブがどれだけバックアップできるかどうか。
名波 広島の佐藤寿人がいればいいんだけどね。
福田 いいよね。サンフレッチェで一緒にやっているし、欲しいだろうね。
――今季J1昇格組のひとつ、サガン鳥栖(8位)の奮闘ぶりは目を引きませんか?
名波 FWの豊田陽平(13節終了時点で5得点)は、結果を出しているね。
福田 豊田は昨季J2の得点王。J1でどのくらいやれるのかな、と思っていたけど、5点取っているの? 結構、がんばっているね。藤田直之のロングスローだったり、セットプレイだったり、簡単に言ってしまえばパワープレイなんだけれども、攻撃面で豊田の高さを生かそうというのがハッキリしている。そのうえで、みんなでハードワークして、失点を減らして、少ないチャンスをモノにする、という戦い方が明確。それを根気よく、前向きに続けていると思う。チームに一体感があって、迷いがない。ここまでホームで負けなしだから、選手たちも自信を持ってやっている。スタジアムの雰囲気の良さやサポーターの後押しがすごく感じられて、その点ではベガルタに似ているんじゃないかな。
名波 鳥栖はいちばん予算規模が小さいクラブといってもいい。正直、J1に残れるかどうか、というところがチームの現実的な目標だと思う。それでいて、およそ3分の1が終わった時点で、これだけの勝ち点(20)を稼げたのは大きい。ただ、ここからが本当の戦い。そこをどう乗り切っていくかがポイントになるでしょうね。
福田正博(ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。言わずと知れた「ミスター・レッズ」。1995年Jリーグでは日本人初の得点王に輝く。2002年に現役を引退し、2008年から3年間、古巣・浦和レッズのコーチを務める。現在はサッカー解説者として『S☆1』(TBS)など各メディアで活躍。
名波 浩(ななみ・ひろし)
1972年11月28日生まれ。静岡県出身。ジュビロ磐田の司令塔として活躍し、日本代表では10番を背負って初のW杯出場に貢献した。引退後はジュビロのアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として奔走している。
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