J Football 名波浩の視点

劣勢の中、大前元紀がゴールを決めてベガルタを下したエスパルス。 5月6日の第10節、リーグ首位のベガルタ仙台と2位の清水エスパルスとの一戦は、エスパルスが無敗のベガルタを撃破。勝ち点差は2に縮まった。

 今季のエスパルスは、「ボールを大切にしよう」という意識が高く、最終ラインで効率よく左右にボールをスライドさせながら、機を見て、両サイドから素早いビルドアップを見せる。その際の、スピードのあるパス回しが何より素晴らしい。守備力に定評のあるベガルタでさえ、その対応には苦慮していた。

エスパルスの基本システム。攻撃時には、両サイドバックの②と⑤がともに高い位置まで上がっている。 そんなスピーディーな展開ができるのは、4-3-3(布陣図参照)の両サイドバック(図②と⑤)、3トップの下に位置する2列目のふたり(図⑦と⑧)、そして3トップの両サイド(図⑨と⑩)と、左右のサイドそれぞれで、いいタテ関係が築けているからだ。

 右サイドバックの吉田豊(図②)と左サイドバックの李記帝(リ・キジェ/図⑤)は、ともにボールのおさまりがよくて、タイミングよく前に出て行ける。それも、攻撃時にはふたりとも高い位置を保っているため、攻撃の厚みは昨季よりも明らかに増している。

 そのうえで、彼らが上がってきた近くで、2列目の河井陽介(図⑦)とアレックス(図⑧)が効果的にサポート。ふたりのボールにさわる回数は本当に多くて、その球離れの速さとテンポはこの試合でも抜群だった。特に河井が的確な動きで空けたスペースに、アレックスがスッと入ってきてボールを瞬時にさばいてつないでいく形には、ベガルタの守備陣も翻弄されていた。アレックス、河井ともになかなか捕まえることができず、ベガルタが誇るふたりのボランチが彼らへのチェックに、出るに出られないシーンが目立っていた。

 そしてエスパルスは、サイドバックと2列目の選手とのコンビネーションだけでなく、そこに前線の選手もうまく絡んできて決定機を演出。この日も李から前線の高木俊幸(図⑩)につないで、ボールを受けて巧みに敵をかわした高木のクロスから、逆サイドの大前元紀(図⑨)がゴール。ベガルタを振り切った。

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