【五輪代表】識者・緊急アンケート「オーバーエイジは誰がいいか?」 (2ページ目)
遠藤以外にも、同様の役割を求められて、川崎フロンターレの中村憲剛が全体4位で、さらに阿部勇樹(浦和レッズ)、長谷部誠(ヴォルフスブルク)らの名前も挙がった。
「ゲームを組み立てる選手としては、遠藤、中村憲、長谷部、阿部など候補はいっぱいいる。彼らの誰が入ってもいいと思うが、関塚監督が率いたチーム(川崎F)でプレイしていたことを考えれば、中村憲がいいのかも」(木村氏)
「中村憲なら、タレントがそろうアタッカー陣を存分に生かしてくれるはず。若い選手たちを気持ちよくプレイさせてくれそうだし、攻撃の舵取りを任せたい」(スポーツライター・小室功氏)
「OA枠は、好調なクラブの選手から選んだほうがいい。ボランチでは、遠藤という声も多いようだけれども、ガンバの調子が今ひとつなだけに、そのムードに引きずられてしまうのではないか、という心配がある。それならば、レッズの阿部のほうがいい。18名という限られた人数の中で、センターバックもできるというのも好材料」(サッカー解説者・福田正博氏)
「チームをまとめられる、リーダーシップ的な存在がほしい。とすれば、日本代表でも南アフリカW杯や昨年のアジアカップなど、短期決戦でチームをまとめあげた実績がある長谷部。その経験がロンドン五輪でも生かされると思う」(ストライカー編集長・小池正人氏)
残り2枠は、FW前田遼一とDF闘莉王
五輪代表の得点源、前線の起点として期待されるOA候補の前田遼一(写真右)。 2位は同票で、「点の取れる選手」として前田遼一(ジュビロ磐田)が、「DF陣の統率役」として闘莉王(名古屋グランパス)がランクインした。
FWの前田は、点を取ることはもちろん、2列目の多彩なタレント陣をより輝かせるための存在として期待されているようだ。
「大迫勇也や永井謙佑よりも、前線に前田がいる安心感のほうが大きい。ボールのおさまりがよくて、前でキープできる選手。足もとの技術は日本のFWの中ではピカイチの存在で、彼がいることで力のある2列目の選手たちがより生きると思う」(渡辺氏)
「五輪ではいろいろなタイプのチーム(国)と対戦するだけに、前田のようなオールラウンドのFWのほうがどんな相手にも対応でき、コンスタントに力を発揮してくれると思う。相手に押されている状況でも、前田が深みを作って全体を押し上げる役割を果たすなど、非常に気の利いたプレイをしてくれる」(小池氏)
とはいえ、FWに関しては、かなり票が割れた。「決定力なら前田以上」と、サンフレッチェ広島の佐藤寿人(全体6位)の評価も高かった。
「左足のつま先、かかと、さらにはヒザや太ももなど、体のどこかにボールを当ててゴールに流し込む技術では、佐藤の右に出る者はいない。今の五輪代表はサイドからはもちろん、どこからでもチャンスが作れるので、あとは点を取るだけ。その能力が日本でいちばん優れているのは、佐藤でしょう」(日刊ゲンダイ・絹見誠司氏)
「佐藤は、1トップのやり方というものを熟知している。今の好調ぶりを考えても、彼が最適」(スポーツライター・佐藤俊氏)
その他、FWでは万能型の李忠成(サウサンプトン)、ひとりで状況を打開できる選手として大久保嘉人(ヴィッセル神戸)、勝負強さで岡崎慎司(シュツットガルト)、そして高さがあって、五輪メンバーと年齢が近いという理由でハーフナー・マイク(フィテッセ)らを推す声もあった。
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