【Jリーグ】移籍の収支決算。補強に成功したチーム、ベスト3は? (3ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 さて、ここまで効果的な補強によって昨年よりも魅力的に生まれ変わったチームを見てきた。が、その一方で昨年の成績がウソのように苦しい戦いを強いられそうなチームも存在する。

 その筆頭は、サンフレッチェ広島ではないだろうか。李忠成(サウサンプトン/イングランド)の抜けた穴がとにかく大きい。単純計算で、昨季より15得点も減る。それを補えるだけの人材は、ちょっと見当たらない。

 また、J2から昇格してきたサガン鳥栖とコンサドーレ札幌の戦力不足も否めない。レベルが数段アップするJ1で、J2時代とほぼ変わらないメンバーでどこまでやれるか……。札幌は、攻撃を組み立てる選手が手薄なのもマイナス材料になる。

 その他、どう転ぶかわからないのが、川崎フロンターレとジュビロ磐田。川崎は、新外国人選手の出来次第だろう。彼らが活躍すれば急上昇もあるが、期待外れに終わった場合は、昨季同様に苦戦を強いられるかもしれない。

 磐田は、ベンチメンバーを含めて7、8人の主力がチームを去った。前田遼一、駒野友一の残留は願ってもないことだが、かつてこれほどメンバーの顔触れが変わったことはない。それがいいほうに出るのか、悪いほうに出るのか、非常に興味深い。

 あと、心配なのが、セレッソ大阪。夏の海外マーケットにおいて、清武弘嗣やキム・ボギョンの欧州移籍は十分に考えられる。それまでに勝ち点を稼いでおくか、彼らの穴埋めをリストアップしておかなければ、思わぬ「悲劇」が待っているかもしれない。

 いずれにしても、あと1カ月でJリーグが始まる。ガラッとメンバーが変わったチームが多いということは、今までの勢力図もガラリと様変わりすることを意味する。思わぬチームの健闘・躍進がリーグを盛り上げてくれることを期待したい。

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