全米オープンに挑む松山英樹。勝利のカギは青木功の発言にある

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 第116回全米オープン(6月16日~19日)が始まる。今大会に日本人選手は、松山英樹(24歳)をはじめ、谷口徹(48歳)、谷原秀人(37歳)、宮里優作(35歳)、池田勇太(30歳)の5名が出場する。

 会場は、ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外にあるオークモントCC(7219ヤード、パー70)。「ザ・モンスター」と呼ばれるほど、ダイナミックで手強いコースである。

 同コースで開催されるのは、2007年大会以来、9回目となる。過去8回はいずれも、記憶に残る名勝負ばかりだ。

 なかでも1962年大会は、当時"アメリカン・ヒーロー"だったアーノルド・パーマー(アメリカ)に、プロに転向したてのジャック・ニクラウス(アメリカ)が真っ向勝負。最終的には、プレーオフまでもつれ込んだ白熱した戦いをニクラウスが制して、初優勝を飾った。

 ちなみに、その頃のニクラウスはやや太っていて、GIカット(角刈りのショートヘア)というヘアスタイル。その風貌と、ヒーロー相手にも動じない強さから、パーマーを破った"ヒール"といった存在となってしまった。

 また、1973年大会では、当時「ヤング・ライオンズ()」と呼ばれた若き精鋭たちのひとり、ジョニー・ミラー(アメリカ)が最終日に爆発。「63」という驚異のスコアをたたき出して、大逆転優勝を飾った。
※トム・ワトソンやトム・カイトら、その時代を彩った若手プレーヤーたちの総称。「帝王」ニクラウスに続く存在として、絶大な人気を誇っていた。

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