【木村和久連載】なぜ日本のゴルフ中継はつまらなくなったのか

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第24回

 別に狙って見ているわけではないのですが、ついつい見てしまうのが、ゴルフに関する番組です。大きく分けると、レッスンなどのゴルフ番組と、ゴルフのトーナメント中継になりますか。

 まずは、ゴルフ番組についての考察です。

 昔のゴルフ番組は、林由郎()先生のように、個性的な方が面白いレッスンをしてくれたので、見ていて楽しかったです。「打ったら、引いて~」って、その意味がわからずとも、妙に感心したものでした。それに比べて、今のレッスン系の番組は、そつなくまとまっている感じですかね。
※戦後復興期のゴルフ界を支えたプロゴルファー。後進の育成にも尽力し、その門下生には、青木功やジャンボ尾崎らがいる。1970年代~1980年代にかけては、アマチュアゴルファー向けのゴルフレッスン番組などで活躍。

 数あるゴルフ番組の中で結構見ているのが、『ゴルフ侍、見参!』(BSジャパン/日曜・朝8時)です。これは、往年のシニアプロと、クラチャン(クラブチャンピオン)クラスのトップアマが、ガチンコで9ホールを競うので、もはやドキュメンタリーですね。

 テレビ慣れしていないアマが、緊張してあり得ないミスをすると、すごく同情します。ストーリー的には、最初叩いても、しっかりまくって、最後はプロが勝つパターンが多いですね。アマが寄せワンで必死に食らいつく姿に、自分の一番上手かった頃と重ね合わせて、ふと応援してしまいます。

 一方、ゴルフトーナメントの中継ですが、昔ほど見ません。やっぱり感情移入できる選手がいないのが大きいです。

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