【ゴルフ】賞金ランク2位。菊地絵理香を変身させた「ある暴言」

  • 古屋雅章●文 text by Furuya Masaaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

5月特集 いま見るなら、女子ゴルフ(7)

 プロ8年目の菊地絵理香(26歳)が今季、ついに悲願を遂げた。KKT杯バンテリンレディス(4月17日~19日/熊本県)で、ツアー初優勝を飾ったのだ。

今季ツアー初優勝を飾って、ひと皮むけた感のある菊地絵理香。今季ツアー初優勝を飾って、ひと皮むけた感のある菊地絵理香。 2012年に賞金シードを獲得して以降、菊地は安定したプレイを披露。いつ優勝してもおかしくない存在だった。実際、一昨年の日本女子オープン(2013年10月3日~6日/神奈川県)をはじめ、昨年のNEC軽井沢72(2014年8月15日~17日/長野県)や、富士通レディース(2014年10月17日~19日/千葉県)では、勝利をほぼ手中に収めるところまできていた。が、最後は自滅して涙した。

 そんな菊地が、KKT杯バンテリンレディスでは、最後までスコアを伸ばして、2位に5打差をつける圧勝劇を演じた。自らスコアを崩してしまう、かつてのひ弱な姿はそこにはなかった。

 はたして今季の菊地は何が変わったのか。

 一番は、練習の"質"だった。菊地が語る。

「例えば、パッティングなんかは、同じ場所から3球続けて打てば、2球目、3球目は必ずカップに寄るか、入ります。でも試合では、それ(2球目、3球目)はありません。だから、試合と同じように1球だけ使って、すべて違う場所から打つようにしました。それで、カップから遠い位置に乗ったことも想定したりして、ラウンドするのと同じイメージを持って練習してきました。目標を3アンダーに設定するなどして、長い距離でも、何が何でも2パットで決められるように、(常に試合を想定して)一球、一球、集中してやるようにしました」

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