松山英樹が自己分析「不調でも4位になれた要因」 (3ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 3日目に復調の兆しを見せた松山は、最終日にはショット、パットともにさらによくなっていた。それぞれがうまく噛み合って、スタートからバーディーを重ねた。最終的には、上位陣がスコアを落として、あと1打伸ばしていればプレーオフ参戦という状況まで持ち込んだ。

「今週は、ダブルボギーを打っていないと思うんですけど、こういう難しいコースでは、そんなふうに(悪くてもボギーに収めて)ミスで傷口を広げないことが大事。そういう部分では、すごくがんばれたのかな、と思う。状態が悪い中で結果を出せたことが自信になる? 同じ状況でもう一回ラウンドしろ、と言われても、たぶんこのスコア(通算5アンダー)は出せない。そういう意味では、自信にはなっていない。それでも、後々こういう経験が生きればいいな、と思います。あのときはこうだったなと思い出しながらプレイできて、結果が出せれば、自分の中でも自信になっていくのだと思う」

 松山にとっては、苦しい大会だった。自らが納得できるショットやパットが打てず、試合中も試行錯誤の連続だった。にもかかわらず、結果は4位タイ。ゴルフというスポーツにおいて完璧を求めることは難しいことだが、もし思いどおりのショットやパットが打てるようになって、それが本番で噛み合ったとき、松山はどんな強さを見せてくれるのか。その姿が近い将来見られることを期待したい。

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