【ゴルフ】識者も太鼓判。勝みなみは「我流スイング」でも通用する

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • スポニチ/Getty Images●写真

 15歳9カ月のアマチュアの少女が、日本女子プロツアーのKKT杯バンテリンレディス(4月18日~20日/熊本県)で優勝を飾った。もちろんこれは、日本女子プロツアーの最年少優勝記録である。2012年サントリーレディスで優勝したキム・ヒョージュ(韓国)の16歳10カ月という記録を大幅に塗り替えた(ちなみに、これまでの日本選手の最年少記録は、2003年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで優勝した宮里藍の18歳3カ月)。

日本女子プロツアーで史上最年少優勝を飾った勝みなみ。日本女子プロツアーで史上最年少優勝を飾った勝みなみ。 その少女とはご存知、勝みなみ。女子アマチュア界では、小学生の頃から「九州に強い女の子がいる」と注目されていた逸材だ。

 勝は、ともかく強気なゴルフをする。決して怯(ひる)まない。昨年の日本女子アマチュア選手権で、ベスト16で敗れた際には、「う~ん......勝つつもりできたのに......」と悔しがった。

 強気な一面は、例えばパッティングにも表れている。ショートパットを打つことがないのだ。まさに"ネバーアップ、ネバーイン(カップに届かなければ入らない)"を実践している。1mを超える距離をオーバーしても平然とし、その返しのパットを難なく沈めてしまう。ひたすら強気な姿勢は見ていて心地いい。

 ゴルフに対する目標を聞いたとき、彼女はこう語った。

「常にいいゴルフがしたいですね。自分で納得のいくゴルフをすることが目標です。でも、試合に出たときには、それで(いいゴルフで)勝ちたいんです」

 上手くて、強い選手になりたいという彼女。ゆえに、勝負への執念も人一倍だ。KTT杯バンテリンレディスで勝ったときも、逃げる、守るゴルフではなく、最後まで攻める気迫を失っていなかった。「ひょっとしたら勝てるんじゃない?」と親に言われて、「まさか」と返答しながらも、勝ちにいく姿勢は崩さなかったのだ。

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