「ツイッターはやらない」松山英樹が振り返る米ツアー序盤戦 (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 その第2ラウンドでは、強風の中で思うようなゴルフができずにイライラが募ったのだろう。13番ホールでは、松山自身は気づかずに、パターのヘッドでグリーン上を叩いてしまった。それが、後続の組に迷惑をかけることなり、イアン・ポールターがツイッターでそのことを呟いて、ひと騒動起こった。

 ポールターのツイートは、かなり過激で批判的なものだった。おかげで、世界中に配信されるニュースとなった。内容は以下のようなものだった。

「松山がクレーター(穴)をグリーン上に残したまま立ち去って、なぜ他の選手がそのままパットしなければならないのか。わざわざ競技委員を呼んで、そのダメージを直すのか? 馬鹿げている! 僕は聖者でもないし、初めて文句を言う者でもない。でも、これはむかつくこと。僕はカップから1.5mのところにパターを叩きつけたりしないし、後続組がそれに対応しないとならないようなことはしない」

 これを受けて、松山は即対応した。3日目のラウンド前、ポールターをはじめ、前日に迷惑をかけた後続組のジェイソン・ダフナー、チャール・シュワルツェルの3人に謝罪した。

「イアン、ジェイソン、チャールの3人に謝りました。自分がやったことで後ろの組に迷惑をかけた。それは、反省しないといけない。『(3人には)やってしまったことは仕方がない。だけど、やったあとにちゃんと修復しなさい』と言われました。(パターでグリーンを叩くなど)やらないに越したことはないけど、やってしまったあとで、直さなかった自分がいちばんいけない」

 3日目のラウンド後には、この騒動のことでアメリカや英国の記者にも囲まれたが、松山は真摯に対応していた。

「(ポールターのツイッターについて)そういうことを書かれるのは自分が悪いので、反省するしかない。難しいセッティングでも、もっと我慢してプレイしないとダメですね。まだまだ(自分は)未熟だと思います。ツイッターは? やっていません。これから始める? やりません」

 松山にとってはこのことも、米ツアーで戦っていくうえで学ぶべき、ひとつの出来事だったのかもしれない。

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