【ゴルフ】チェ・ナヨンを進化させた、たった1つのアドバイス

  • 慎 武宏●取材・構成 text&photo by Shin Mukoeng
  • photo by Getty Images

今や世界トップクラスの安定感を誇るチェ・ナヨンだが、かつては意外な『弱点』を抱えていた。今や世界トップクラスの安定感を誇るチェ・ナヨンだが、かつては意外な『弱点』を抱えていた。検証・韓流ゴルフ「強さの秘密」
連載◆第6回

 2010年にアメリカ女子ツアーの賞金女王に輝き、現在世界ランキング5位のチェ・ナヨン(7月2日現在)。KGA(韓国ゴルフ協会)の国家代表および代表常備軍の女子担当コーチを6年間務めてきた、キム・ジョンイルコーチによると、その才能はアマチュア時代からズバ抜けていたという。

 実際、2001年に中学1年生で代表常備軍に入ると、2年後に国家代表入り。2004年には、高校生アマチュアながら、韓国女子ツアーで優勝を飾った。そして同年11月、プロに転向。2008年からアメリカ女子ツアーに参戦し、大いに活躍している。まさに早熟の"天才少女"だ。

 ただ、そんなチェ・ナヨンも、アマチュア時代にはひとつの大きな"壁"にぶち当たっていたという。当時、彼女の指導をしていたキム・ジョンイルコーチが、そのチェ・ナヨンの知られざる苦悩と、それをどう克服していったのか、その過程を明かしてくれた。

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 前回は、チェ・ナヨンに「最初に教えたこと」についてお話させていただきましたが、実はもうひとつ、ナヨンに教えたことがあります。技術や理論、練習方法ではありません。

 私が教えたのは、"待つ"ことです。

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