日本のW杯予選に危険信号。コンフェデのオーストラリアが驚きの強さ

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 ロシアで開催されているコンフェデレーションズカップは、グループリーグの戦いが終了。準決勝の対戦は、ポルトガル対チリ、ドイツ対メキシコに決まった。しかし、4強以上に目を引いたのがアジアの代表、オーストラリアの戦いぶりだった。

 ドイツ戦2-3、カメルーン戦1-1、チリ戦1-1。ドイツは今大会、メンバーを落として臨んできているとはいえ、3年前の世界チャンピオンだ。チリもコパアメリカ2連覇中で、FIFAランキングは現在4位。W杯でもベスト8、ベスト4を狙おうかとの勢いにある南米の雄である。それらに対して、臆することなく敢然と立ち向かっていったその敢闘精神だけでも称賛に値する。

コンフェデ杯チリ戦で先制点を決めたジェームズ・トロイージ(オーストラリア)コンフェデ杯チリ戦で先制点を決めたジェームズ・トロイージ(オーストラリア) そして試合内容も、考えられる限りにおいて最高のものだった。とりわけチリと引き分けた第3戦は、勝っていてもおかしくない、番狂わせ寸前の惜しい試合だった。世界に存在感を強烈にアピールした。

 チリ代表は南米にあっては小柄な方で、サッカー的にも高い規律がある。ザックリ言えば、日本に近いが、日本よりだいぶ強い。好チーム度という点でも大きく上回っている。まさにお手本にすべき国だ。

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