【イングランド】香川真司、復帰目前。首位を走るマンUの現在

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • ロイター/アフロ●写真

12月26日、ニューカッスル戦の試合前にトレーニングをする香川12月26日、ニューカッスル戦の試合前にトレーニングをする香川 香川真司の復帰がようやく近づいてきたようだ。
 
 12月26日、ホームで行なわれたニューカッスル戦の試合前、香川はコーチと共にピッチで個別トレーニングを行なった。公の場に姿を見せたのは、10月23日のチャンピオンズリーグ・ブラガ戦で負傷して以来、初めてのこと。ボールの感触を確かめるように、ひとりでゆっくりとドリブルを行ない、コーチの指示を受けながらダッシュを数本し、パス交換も行なった。試合出場メンバーとは別の練習だったが、大歓声の中で、負傷した左膝を気にすることもなくスムーズに走る姿は、復帰時期が近いことを感じさせた。

 香川が不在中のマンチェスター・ユナイテッド(マンU)の戦いぶりを簡単に振り返っておきたい。

 10月28日のチェルシー戦に始まり、12月26日のニューカッスル戦まで、マンUは公式戦15試合を戦った。そのうちリーグカップが1試合、チャンピオンズリーグが3試合で、リーグ戦は11試合だ。

 トータルの成績は10勝1分4敗。リーグ戦に限っていうと9勝1分1敗。2位マンチェスター・シティに勝ち点7差をつけて堂々の首位に立っている。とはいえ、盤石の戦いぶりかと言えばそうでもない。ニューカッスルには3失点を喫し、この15試合を振り返っても無失点勝利はウェストハム戦のみ。リー グ戦の第19節が終わった時点で、48得点は2位に11点差をつけて首位だが、失点数28は下から数えて8番目。修正すべき点は明らかだ。

 今季のマンUは4-2-3-1システムにトライし、香川を前線の起点として少しでも攻撃にバリエーションをつけようとしてスタートした。だが、香川が思ったようには機能せず、メンバーの慣れたボックス型の4-4-2に戻して戦うようになった。12月に入ってからは2トップと中盤を合わせた4枚の攻撃陣はほぼ固定された。ルーニーとファン・ペルシーは言わずもがなだが、右にバレンシア、左にヤングというのが定番となった。

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