U-22日本代表のGK争いは横一線 滑り込んできた藤田和輝は「パリの椅子のひとつはアイツで確定」と冷静 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 結果で見たら、アジア大会は(優勝できず)2位でしたけど、そのなかでアピールができたからこそ、アルゼンチン戦に呼んでもらうことができた。やっと入れた、滑り込めた、ようやくパリ(オリンピック行き)の争いに参加できる。今はそんな感覚です」

── A代表にも選ばれている鈴木彩艶選手(シント・トロイデン)が、今後もそちらに専念するとなれば、U-22代表のGK争いは横一線でさらに激しくなりそうです。

「2、3年前に(U-20代表で)彩艶と一緒にやっていた時は、『絶対に負けない!』と思っていましたけど、彩艶はシント・トロイデンでがんばっているし、A代表にも選ばれている。現実的に考えて、パリの椅子のひとつはアイツで確定だと思っています。

 それでも、残りの1席に絶対入りたいって思っているし、そこは彩艶がA代表に行こうが行くまいが関係ない。自分は残り(2席ではなく)1席だと思って、そこに入るためにがんばろうと思うし、チームのために自分のやれることをやるだけなので......、なんか別に......、ほかの人のことはそんなに考えていないです。とにかく選ばれるんだ、とにかくパリに行くんだっていう気持ちだけです」

── 現時点でのベストと言っていいメンバーで臨んだアルゼンチン戦では、先発に名を連ねました。

「出られるとは思っていなかったので、正直、ビックリしました。大志(野澤大志ブランドン/FC東京)はJ1で出ているのに、僕はJ2ですからね。

 それでも僕を使ってくれたのは、これまでのパフォーマンスを評価してもらえているからだと思ったし、浜野(征哉)GKコーチにはすごく感謝しています。だからこそ、来年は(所属クラブで)絶対に活躍しなきゃいけない。そうでなければ、この(代表の)枠組みには入っていけないと思っていますから」

── パリオリンピック出場は現実的な目標になってきましたか。

「僕はそんなに自分に自信があるタイプではないので、あまり大きなことは言えないんですけど......、『オレ、絶対パリに行きます!』っていうのは、恥ずかしいけど、あえて周りに言うようにしています。今言っていても、恥ずかしいですけど(苦笑)。

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