W杯予選に向けた日本代表の課題。監督の「駆け引き」の経験 (4ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by JFA

 森保監督にすれば、試合前に準備したプランの遂行を優先したのだと思う。来年は東京五輪が控え、中断しているW杯予選も再開になる。そこに向けて試しておくべきことがあるのは理解できる。だが、徹底的に勝負にこだわるベンチワークも見せてほしかったというのが、率直な感想だ。

 来年も格上との強化試合ができるのかは不透明だが、そうした機会が訪れたなら勝利を最優先にした采配を取ってもらいたい。自分たちのやりたいことを試すのも大事ではあるものの、22年カタールW杯の本番に向けて、格上国を相手にベンチによる駆け引きを経験するのも重要だからだ。

 W杯まであと2年。日本代表は森保監督のもとで着実にレベルアップを遂げてきたが、来年はさらに本番を意識したマネジメントを見せてくれることを期待している。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る