国内組最多となるアントラーズの3人は、
W杯メンバーに生き残れるか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 西野朗監督が就任して最初の日本代表メンバーが発表された。

「最初の」とはいうものの、この中からワールドカップ本大会の登録メンバーが選ばれる可能性は高く、ある意味「最初にして最後の」である。当然、その顔ぶれがどんなものになるのかは、大きな注目を集めた。

 結果は、(予想されたこととはいえ)海外組が大勢を占めた。発表された27人のうち、海外組が17人。国内組は10人にとどまった。

 しかも、国内組の内訳はGK2人、DF4人、MF4人と、後方のポジションに偏っている。すなわち、海外組だけではまかないきれないポジションを国内組が埋めるという、何とも寂しい図式である。

 そんななか、"ひとり気を吐く"のが、鹿島アントラーズ勢だ。DF昌子源、植田直通、MF三竿健斗と、1クラブだけで国内組の3割を占めた。ワールドカップ出場の回を重ねるごとに劣勢となっていく国内組にあって、最後の砦とも言うべき存在になっている。

 3人の中では最も日本代表経験が豊富な昌子は、「選ばれたことは素直にうれしいが、まだ(ワールドカップ登録メンバーの)23人に選ばれたわけではない。自分は23人に入るか、入らないかのライン上。練習から100%のプレーをしたい」と、意気込む。

 とはいえ、ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督の電撃解任後、初めての代表招集ということには複雑な思いもあるようで、「監督が代わるのは選手の責任でもある」と昌子。「自分は鹿島でも(監督交代を)経験しているが、危機感を持たなければいけない」と、気を引き締めてキャンプに臨む覚悟でいる。

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