イラクに辛勝。日本は本田抜きでも4-2-3-1で戦えるのか? (2ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • スエイシナオヨシ●写真 photo by Sueishi Naoyoshi

「良い形は作れていたんですけど、ただ、結果として得点できなかった。それは課題です。でも、それ以上に、後半にギアがなかなか上がらなかったのは、僕の中ではちょっと心残りというか......。こういう試合は後半が大事になってくると思うし、互いに間延びした状態でいかにチャンスを作れるかがカギ。そんな展開になると予想していたので、自分自身、物足りなかったですね」

 香川はこの試合、66分にトップ下から左サイドハーフへとポジションを移している。すると、途端にボールに触れなくなってしまったのだ。その理由はいったい、どこにあったのか。

「ボールをもらったときにミスしたり、攻撃がスペースの狭いほう、狭いほうに行ってしまって......。後半は攻撃が右サイドに偏ってしまった。なるべく左サイドも見てくれって話していたんですけど、みんな守備でいっぱいだったし、何度か嫌なボールの取られ方をして、チームとしてなかなかリズムが作れなかった。もうちょっと左右をうまく使い分けながらサイドで起点を作れるように、チームとして修正しなければいけなかったと思います」

 トップ下として多少なりとも持ち味を示せた前半と、サイドハーフに入って攻撃に絡めなくなってしまった後半――。ゴールを奪えなかったこともあって、不完全燃焼といったところだろうか。だが、挽回のチャンスはすぐにやってくる。

「こういう試合は中東ならではだと思うので、チームとして勝ち切ったのは良かったですね。次のコンフェデはまったく別の大会ですから、すごく楽しみ。それに尽きると思います」

 一方、左サイドから香川をサポートした清武は、66分に途中交代したこともあって、厳しい目を自分自身に向けていた。

「前半は逆風ですごくやりにくかったんですけど、チャンスをたくさん作れていた。それにもかかわらず、前半に決められなかったことで、今日は何も残していないと感じますね」

 ゴールを決められなかったことに加え、自分のサイドが前半、押し込まれてしまったことについても反省の弁を口にした。

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