【プロ野球】菅野、藤浪、大谷だけじゃない。2013年はルーキー大豊作! (2ページ目)

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • photo by Nikkan sports

 開幕戦(ソフトバンク戦)は7回途中までに4点を失い負け投手となったが、2度目の先発となった4月5日のロッテ戦では6回を2失点に抑えプロ初勝利。

 星野仙一監督からも「立派なローテーション投手」と賞賛されたが、自主トレの段階から則本を見てきた楽天OBの山村宏樹氏は、オープン戦の前まではローテーションはおろか、一軍に残るのも微妙だと思っていたと言う。

「ブルペンで見た時は、真っすぐもそれほど速いわけではないし、ボールも結構ばらついていたので、時間がかかるかなと思っていました。でも、実戦で投げ始めるとまとまりがでてきた。しっかり自分で調整できる投手なんだと感心しました。ただ投げるだけでなく、どう打ち取るかを計算しながら投げている」

 そして則本の最大の武器が腕の振りだ。山村氏が続ける。

「真っすぐと変化球の腕の振りがほとんど変わらない。打者にしてみれば、あそこまで腕を振られるとタイミングが取りづらい」

 また、昨年まで日本ハムで投手コーチを務めていた吉井理人氏も、則本を見た第一印象を次のように語った。

「昔、ヤクルトで活躍した伊藤智仁の再来かと思いました。スライダーを投げる時の腕の振りが伊藤と似ているなと。本当に楽しみなピッチャーが出てきたと思いましたね」

 もちろん、まだ対戦数が少ないので、相手チームも研究している段階。真価を問われるのは対戦が一巡してからだろうが、それでも期待は大きい。

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