奥川恭伸との投げ合いで大注目。遊学館・高田は最後の打倒・星稜に挑む (4ページ目)

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Sawai Fumi

「もともと食は細いほうなんですけど、とにかく食べる回数を増やしました。たとえば、お昼までにおにぎりとかを学校で食べて、練習後にパスタ、寝る前に餅を食べるとか......。ただ体重が増えすぎて、肩が回っていないんじゃないかとみんなに言われています」

 4月上旬の練習試合では制球が定まらず、「出来は6割くらい。全力で投げようと思えばできますが、まだ怖さもあるし、体のバランスがよくない。これからフォームを見直していきたい」と語っていた。

 そのため徐々にランメニューを本格化させ下半身をつくりながら上半身との連動性を意識し、夏に向けて仕上げていく予定だった。だがその直後、新型コロナウイルスの影響で学校が休校となり、野球部も活動休止。そして5月20日、夏の甲子園大会の中止が発表された。

 星稜にリベンジを果たしたい一心で練習に励んできた高田にとって、その無念さは計り知れない。しかし、甲子園にはつながらなくても、まだ「打倒・星稜」のチャンスはある。石川県高野連が独自のトーナメント大会を開催すると発表したのだ。その日を目標に、高田は今日もどこかで汗を流していることだろう。

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