藤川球児が語った「タテジマの誇りとタイガースへの想い」

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito 寺崎敦●取材協力 cooperation by Terasaki Atsushi

藤川球児×中谷仁 対談(前編)

"火の玉ストレート"を武器に絶対的クローザーとして2度のリーグ優勝に貢献した藤川球児。その後、海を渡り、昨年は四国アイランドリーグの高知でプレー。そして今季、4年ぶりに阪神復帰を果たした。久しぶりに袖を通したタテジマのユニフォームに何を思ったのか。かつてチームメイト、バッテリーとしてともに戦った中谷仁氏にすべてを語った。

97年夏に高校日本代表メンバーとしてともに戦った藤川球児(左)と中谷仁氏97年夏に高校日本代表メンバーとしてともに戦った藤川球児(左)と中谷仁氏


藤川 (中谷)仁さん、こんにちは。どうしたんですか? 太りすぎちゃいますか?

中谷 ほんまパンパンや。トレーニングしているから(笑)。それにしても、阪神のユニフォームが似合うね。

藤川 このユニフォームは誇りに思わないといけない。ユニフォームを着ているときはタイガースの人間。ほかの時間は自分が歩みたいように進んでいきたいですね。

中谷 というと?

藤川 以前はタイガースの人間という感覚で生きてきました。でも、チームを一度離れて、カブス、レンジャーズ、(四国アイランドリーグの)高知と3チームでプレーしました。前よりは気持ち的な部分で楽ですね。このユニフォームをまとっているときは、タイガースの誇りと思いながら生きる。そういう認識でいます。

中谷 プレッシャーでガチガチにならず、肩ひじを張らずに、ということやね。メジャーでプレーして得たことはどんなことがあった?

藤川 得たもの? 足りないものばかり感じました。まずはコミュニケーション能力。それから、日本の球団もそうなんですが、やっぱり各チームにはカラーというものがある。たとえば、阪神のカラー。仁さんだったら楽天カラー、巨人カラーとそれぞれあったと思います。だけど、阪神でやってきたことがすべてのチームで通用するわけではない。練習方法もそう。そういう部分で難しかったですね。あとは力が入りすぎたかな、と反省しています。

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