栗山監督が語る「打倒ソフトバンクで噴き出すマグマと大谷翔平」

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 まもなくプロ野球の2016年シーズンが開幕する。パ・リーグの注目はなんと言っても、「どこがソフトバンクを止めるのか?」に尽きる。その一番手が昨年2位の日本ハムだ。エース・大谷翔平、不動の4番・中田翔という投打の柱を擁し、若手も着実に成長している。日本ハムの指揮を執る栗山英樹監督に今シーズンの戦い方、そして大谷翔平の二刀流の行方を聞いた。

4年ぶりのリーグ制覇を狙う日本ハム・栗山英樹監督4年ぶりのリーグ制覇を狙う日本ハム・栗山英樹監督

 リーグ優勝を果たした(監督)1年目が74勝で、2位の去年が79勝。

 だからなのかな、聞いたことあるよ、去年のウチが「強い2位」だったって......でもホークスとのゲーム差が12も開けば、僕の中ではやられた感じしか残ってないよね。何勝しようとも、去年は、優勝できなかったシーズンを3年も続けてしまった、ということでしかない。

 今年、優勝するためには命懸けの泥臭さが必要になる。

 若いチームだと、そういう命を懸けるとか、泥臭くとか、そういうことをカッコ悪く感じてしまうかもしれない。でも、そうじゃない。逆なんだ。カッコよく見えることが、じつはカッコ悪いということに、そろそろ気づかないといけない。誰が何と言おうと、精一杯、野球をやっている姿を全員で示すことができれば、今のウチのチームなら絶対に結果を出せる。

 じゃあ、このチームの誰と誰が、泥臭く、ドロドロになって野球をやらなきゃいけないのか。そこはハッキリしているからね。いい加減、人任せにしないで、それぞれが自分で向き合うべきものとしっかり向き合っていかなくちゃならないと思ってるし、僕だって血も涙もないと言われたとしても、やり切らなければならないと思ってる。

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