【12球団分析・ヤクルト編】あの鉄壁リリーフ陣を再建できるか
昨シーズン、真中満監督のもと14年ぶりにリーグ優勝を果たした東京ヤクルトスワローズ。山田哲人(本塁打王、盗塁王)、川端慎吾(首位打者)、畠山和洋(打点王)の3人がタイトルを獲得するなど、圧倒的な攻撃力を見せた打撃陣は今年も健在。それどころか、昨年よりも破壊力のある打線を形成する可能性を秘めている。
新たなクローザー候補のオンドルセク
その理由として挙げられるのが、バレンティンの復帰である。昨年のバレンティンは、2014年オフに受けたアキレス腱の手術で出遅れた上、初出場となった4月24日の試合で左太腿を痛めて早々に離脱。ようやく戦列復帰したのは9月18日と、ほぼ1年を棒に振ってしまった。
バレンティン自身も今年に懸ける思いは強く、「万全の状態で開幕を迎えたい」とオフもハードなトレーニングを続けた。バレンティンが実力通りの働きをすれば、他球団にとってこれほど脅威に感じる存在はない。
ほかにこのオフ、ヤクルトが新人、新外国人以外で獲得した選手は、ともに前チームを自由契約となった坂口智隆(前オリックス)と鵜久森淳志(前日本ハム)のふたり。
坂口は2011年に175安打を放ち、最多安打のタイトルを獲得した実力者だ。ここ数年はケガなどにより出場機会を減らしていたが、小川淳司シニアディレクター(SD)が「坂口は実績もあるし、普通に試合に出れば結果はついてくる」と言うように、レギュラーとして期待されている。「1番・センター」として坂口が入れば、得点力はさらに増すだろう。
1 / 3