セ・リーグCS展望。東京ドーム2勝11敗の阪神に秘策はあるか?

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 10月7日に今季のプロ野球最終戦である広島と中日の試合がマツダスタジアムで行なわれた。この試合に広島が勝てば、逆転でクライマックス・シリーズ(CS)進出が決まる状況だったが、痛恨の1安打完封負け。これにより阪神の3位が確定し、CSファーストステージは巨人と阪神のマッチアップとなった。そこで解説者たちにファーストステージの見どころを聞いた。

今季、阪神戦で5勝をマークしているポレダ今季、阪神戦で5勝をマークしているポレダ

「巨人としては、対戦相手が広島ではなく阪神に決まり、素直に喜んでいるんじゃないでしょうか」

 そう語るのは現役時代にヤクルト、阪神、日本ハムなどでプレーした野口寿浩氏だ。その理由を次のように述べた。

「今シーズンの阪神は東京ドームで2勝11敗ですからね。東京ドームでのチーム防御率も5.74とひどく、チーム打率も.205と低い。それに巨人は初戦にマイコラス、2戦目にポレダか菅野智之のどちらかでしょう。この3人に対しても阪神は相性が悪いんですよね」

 ここでマイコラス、菅野、ポレダの今季の対阪神戦の成績を見てみたい。

マイコラス/3勝0敗、防御率1.50
ポレダ/5勝2敗、防御率2.44
菅野智之/3勝1敗、防御率1.16

「阪神は苦手ピッチャーと、そうでない投手との相性の差が激しいんです。選手たちに聞いても『マイコラスはどうもタイミングが合わない』と言うばかりで、対応策がない。それでは打ち崩せないですよ」(野口氏)

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