ベイスターズ17年ぶりVへ。打撃3部門を独占せよ!

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 今季、開幕から順調な滑り出しを見せ、上位争いを演じていた横浜DeNAベイスターズ。しかし、4月12日から泥沼の7連敗を喫すると、チームはBクラスに転落。長い間ベイスターズを見てきたファンからすれば、「今年もここまでか......」と、いつもの諦めムードが漂いはじめていた。

筒香嘉智に次ぎ、セ・リーグ2位の23打点をマークしているホセ・ロペス筒香嘉智に次ぎ、セ・リーグ2位の23打点をマークしているホセ・ロペス

 だが、今年のベイスターズは違った。連敗脱出後5連勝で息を吹き返すと、5月6日のヤクルト戦(今季34試合目)で12球団最速20勝に到達。セ・リーグ単独首位に躍り出た。球団として20勝一番乗りは37年ぶりの快挙。ちなみに、日本一になった1998年の20勝到達は37試合目だった。

 好調の要因を探ると、先発の踏ん張りもさることながら、セットアッパー田中健二郎(ホールド数トップ)、クローザー山﨑康晃(セーブ数トップ)という"勝利の方程式"が確立されたのが大きい。チーム防御率は3.33(リーグ5位)と決していいわけではないが、ここまで1点差の試合は10勝4敗と勝ち越しており、僅差のゲームを拾えるようになった。
※今季の成績はすべて5月14日現在

しかし、何といっても首位快走の原動力になっているのは、筒香嘉智や梶谷隆幸を筆頭とした強力打線だ。チーム打率.263はリーグ2位ながら、得点152は堂々のトップ。なかでも筒香は、現在、セ・リーグトップの31打点をマークしており、打率(.325)、本塁打(7本)は2位。本気で三冠王を狙える位置につけている。
※梶谷は5月13日の試合で負傷し登録抹消となったが、交流戦から復帰の予定

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