解説者がイチ押しする「2015年プロ野球、期待の7人」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

野村弘樹(元横浜。のちに横浜投手コーチ)

「セ・リーグは各チームとも正捕手争いが繰り広げられていますが、その中でも巨人の小林誠司(捕手/右投右打)がどこまでやれるのか期待しています。巨人捕手の絶対的存在だった阿部慎之助を一塁にコンバートさせてまでポジションを空けたのは、小林を育てたいからにほかありません。今年中に何とか一本立ちしてほしいというのが、原辰徳監督の願いではないでしょうか。

 相川亮二が負傷により戦線離脱し、コンバートしたはずの阿部が再びマスクを被りました。つまり、まだ全幅の信頼を寄せられていない証拠です。小林はキャッチングはうまいし、肩も強い。ディフェンスに関しては問題ありません。あとはリード面でどれだけ投手陣を引っ張っていけるかでしょうね。この悔しさをバネにどこまで成長するのか、今後の小林に注目していきたいです」

大塚光二(元西武。昨年まで日本ハム守備・走塁コーチ)

「どのチームにも期待したい選手はいるのですが、その中でも潜在能力の高さで目をひくのが、日本ハムの2年目・岡大海(外野手/右投右打)です。ルーキーイヤーの昨年も開幕一軍を果たすなど、首脳陣からの評価はすごく高かった選手です。ただ昨季は5月にケガをしてシーズンを棒に振ってしまいましたが、今季はキャンプから順調な仕上がりを見せています。

 彼の特長は、100メートル11秒1の足と、遠投120メートルの肩、そして一発のある打撃力です。大型選手(身長185センチ、体重83キロ)でありながら、スピード感があり、器用さも兼ね備えています。将来的にはチームメイトである陽岱鋼のような選手になるのではないでしょうか。日本ハムが大学生の野手を獲ること自体、珍しいことです。それだけでも岡に対する期待の大きさがわかります」

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