【リトルリーグ】ワールドシリーズ開幕。日本3連覇へ好発進!

  • カルロス山崎●文・写真 text & photo by Carlos Yamazaki

リトルリーグ・ワールドシリーズレポート(1)

 リトルリーグ・ワールドシリーズが日本時間の8月15日に開幕した(※)。午前11時から出場16チームによる入場行進、オープニングセレモニーが行なわれ、1985年以来29年ぶりの出場となったアジア・パシフィック代表の韓国(ソウル・リトルリーグ)が、ヨーロッパ・アフリカ代表のチェコ戦を10-3で下し、好スタートを切った。
※米国内8チームと世界各地の代表8チームの計16チームが出場し、毎年8月、米国ペンシルベニア州ウィリアムズポートで開催される。選手の年齢制限は4月30日の時点で9歳~12歳であれば出場可能。

初戦のベネズエラ戦で14奪三振を記録した高橋卓央(13歳)初戦のベネズエラ戦で14奪三振を記録した高橋卓央(13歳)

 今大会で最も注目されているのは米国ミッドアトランティック代表のモーニー・デービス(13歳)投手だろう。最速70マイル(約112キロ)のストレートを軸に、 地方大会決勝では6回3安打無失点の完封で悲願のワールドシリーズ出場を決めた『女の子』として全米で大きな話題になった。

 さて、米国で行なわれる『ワールドシリーズ』と聞いて「大袈裟やなあ」と思う方もいるかもしれないが、今年で68回目を迎えるこの大会は、世界各国・地域で行なわれる予選を勝ち抜いてきた『その国や地域最強のリトルリーグチーム』が参加する、正真正銘の『ワールドシリーズ』である。

 日本勢のワールドチャンピオン、世界一はこれまでに9度あり、そのうちの6度はこの15年間で達成されている。1999年は元阪神の亀山努氏が監督を務めた枚方リトルリーグ、東京北砂リトルリーグは2001年と2012年、武蔵府中リトルリーグは2003年と2013年、そして2010年には江戸川南リトルリーグが頂点に立った。このように極東大会やアジア大会で無敵を誇っていたこともあり、2007年からは『JAPAN』枠が設けられた。

 そして2014年、全日本選手権大会を制したのはすっかり強豪となった東京北砂リトルリーグだ。ワールドシリーズ出場は日本勢として最多の4度目で、今年は日本勢の3連覇と、日本勢10度目の世界一の期待がかかる。2年前はコーチとしてワールドシリーズ制覇を経験し、今年から指揮を執っている日高淳二監督は「一戦必勝ですよ」と、迷いのない、しっかりとした口調で言い切った。

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