三浦大輔「高校の野球部に浅倉南がいるものだと思ってた」

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
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―― 高校時代は憧れだった甲子園のマウンドに立つことはできませんでしたが、プロで実現しました。

「プロに入って、甲子園のグラウンドを初めて踏んだ時は感動しましたけど、高校の時に来たかったなぁ、と。奈良大会で敗れたあと、天理を応援しにひとりで甲子園に行ったんです。やっぱりプロ野球とは違う独特の雰囲気があるじゃないですか。高校野球をやっている者にとって、甲子園は特別な場所なんです。だから、苦しい練習にも耐えられたのかなと思いますね」

―― 今も高校時代を思い出したりしますか。

「しますよ。『タッチ』の中でも劇場版だった『背番号のないエース』(※8)が好きで、プロに入ってからDVDを買いました。『背番号のないエース』は和也が試合当日になくなって、達也が代わりに投げるのですが、最初は誰も気づいていないけど、途中から達也だと気づくんですよね。没収試合だとわかっていても、みんながその試合は負けられないと一生懸命戦うわけです。チームがひとつになるシーンは本当に感動ものです。それを見ると青春時代が蘇(よみがえ)ってきます。今も落ち込んだり、うまくいかないことがあったりすると、『背番号のないエース』を見ます。やる気が湧くというか、気持ちが高ぶりますね」

―― 『タッチ』から学んだことは。

「目標を持つことや、誰かのために頑張ることの大切さを教えてくれましたよね。あと、うまくなりたければ努力するしかないということです。楽して栄光は手に入れられない」

―― 今は読んでいる漫画はありますか?

「スポーツ漫画ではないのですが、『ONE PIECE』(※9)は息子の影響で読んでいます。友達から借りてきたのを、いま僕が読んでいて、ちょうど半分を折り返したところです(笑)。友情であったり、相手を思いやる気持ちであったり、学ぶことは多いですよね。漫画はその時のことを思い出させてくれますし、大事なものが詰まっていますよね」

※1 集英社『週刊少年ジャンプ』にて1979年から1987年まで連載。作者:ゆでたまご
※2 集英社『週刊少年ジャンプ』にて1983年から1988年まで連載。原作:武論尊、作画:原哲夫
※3 集英社『週刊少年ジャンプ』にて1981年から1988年まで連載。作者:高橋陽一
※4 秋田書店『週刊少年チャンピオン』にて1972年から1981年まで連載。作者:水島新司
※5 集英社『別冊少年ジャンプ』(のちに『月刊少年ジャンプ』改称)にて1971年から1979年まで連載。作者:ちばあきお
※6 集英社『週刊少年ジャンプ』にて1971年から1974年まで連載。原作:梶原一騎、作画:井上コオ
※7 小学館『週刊少年サンデー』にて1981年から1986年まで連載。作者:あだち充
※8 1986年4月に公開された『タッチ』の劇場版。
※9 集英社『週刊少年ジャンプ』にて1997年から連載。作者:尾田栄一郎

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