巨人・松井秀喜臨時コーチの忙しくて楽しい1日

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 1月31日、松井秀喜は巨人の臨時コーチとして12年ぶりに巨人のキャンプ地である宮崎を訪れた。空港には約800人のファンが出迎え、その前で松井は「宮崎の気持ちいい風、太陽を浴びながら、選手たちとしっかりとした日々を過ごしていきたい」とあいさつ。大きな拍手が沸き起こった。そうして、2月1日にキャンプが始まると、松井臨時コーチは、現役選手がかすんでしまうほど圧倒的な存在感を見せつけたのだった。

練習中、原辰徳監督と話し合う松井秀喜臨時コーチ。練習中、原辰徳監督と話し合う松井秀喜臨時コーチ。

 多くのスポーツ紙が松井臨時コーチの一挙手一投足を分刻みでレポート。たとえば、キャンプ初日はこんな具合だ。

7:00 起床
9:36 球団広報の運転する車でサンマリン球場入り
9:50 一軍選手のアップを眺める
10:43 二軍が練習するひむかスタジアムに移動
11:15 プロ8年目の外野手・横川史学に話しかける
11:31 ティー打撃を行なう大田泰士を凝視
15:18 亀井義行を相手にバッティング投手を務める(95球のうちストライク88球)
16:00 囲み取材を受ける
16:11 ファンのサインに応じ、もみくちゃにされながら宿舎へ帰る
20:32 夜間練習視察後、「選手の元気な姿を見ることができて嬉しい」のコメントを残し宿舎へ

 松井臨時コーチが選手と絡むだけで大きな見出しとなり、実にドラマチックな練習風景となる。亀井を相手にバッティング投手を務めた時はこんな感じだ。

『17分間のショータイム。伸びた髪を振り乱しながら、1球投げては黄色のカゴに手を伸ばして、また1球』(2月2日付、サンスポ)

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