斎藤佑樹の覚悟「何が待っていたとしても、それも僕の人生」 (5ページ目)
それでも斎藤は、取り組んできたことを信じて前を向く。
力を入れなくても、力感を求めなくても、このフォームで投げ続ければスピードもどんどん上がっていくと信じている。
「去年の日本シリーズで147キロを投げたんですけど、あれで肩を痛めてしまいました。だからこそ、力を抜いて、肩に負担の掛からないフォームでも、同じ147キロを投げたいんです。同じフォームで投げていたら、そのうち肩のストッパーも外れて、スピードが出てくるんじゃないかと思っているんです。やっぱり、真ん中に行ってもバッターが詰まるとか、まっすぐとわかってるカウントなのにバッターが差し込まれるとか、そういうボールを投げないと……そこは捨てきれないんですよね。そういうピッチングをイメージすると、ワクワクしてきます(笑)」
最強の24歳にはなれなかった。
しかし、”最強の山”を上るルートはひとつではない。
誰が何を言おうとも、斎藤佑樹は何ひとつ、あきらめてはいない。
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