【プロ野球】レギュラー奪取なるか?
今季ブレイクしそうな若手はこの5人 (2ページ目)
ポジションが空くということでは、オークランド・アスレチックスへの移籍が決まった中島裕之の抜けたライオンズのショートも同様だ。これまでセカンドだった片岡治大(かたおか・やすゆき)をショートに回し、浅村栄斗をセカンドで起用するというプランも挙がっているが、永江恭平(2年目/20歳)も虎視眈々とレギュラーを狙っている。
プロ1年目の昨年は高卒ながら27試合に出場。バッティングこそ内野安打1本のみの27打数1安打(打率.037)と結果を残すことはできなかったが、守備は十分に一軍レベルであることを証明した。渡辺久信監督も「昔の(松井)稼頭央に似ている」と評す。
かつて松井がメジャーに移籍した際、ポスト松井として中島が抜擢され、球界を代表する選手へと上り詰めた。そして中島が抜けた今、ライオンズ伝統のショートを受け継ぐのは誰なのか? 永江にも十分その資格はある。
そしてセ・リーグでは、ベイスターズの捕手・高城俊人(2年目/20歳)に注目しているという声が多かった。
昨シーズン、チームの高卒ルーキーとしては谷繁元信(現・中日)以来、23年ぶりにスタメンマスクを被るなど、期待の若手だ(45試合、打率.170)。チームは5年連続最下位を喫してしまったが、19歳の高城が正捕手争いに加わったことは大きな希望を与えた。高城は言う。
「1年目から一軍で出場できるとは思っていなかったし、正直、自信もなかった。でも、いろんな先輩の方に助けてもらって、少しずつではありますけど、やっていく自信が生まれました。課題もしっかりとわかったので、今年は結果を求めたい」
このオフには、自ら谷繁のもとに連絡を入れ、一緒に自主トレを行なっている。「いろいろと話を聞いて、多くのものを盗みたい」と目を輝かせる。あるセ・リーグ球団スコアラーは言う。
「チームの成績に比例するように、ここ数年は正捕手不在が続いている。上位チームには、ちゃんと正捕手がいますよね。とにかく今のベイスターズに必要なのは正捕手です。高城は若いし、まだまだ伸びる可能性がある。今年1年は、高城を育てるんだというビジョンを持って戦ってほしいと思いますね。高城が正捕手を獲れば、絶対にベイスターズは変わりますよ」
最下位脱出も、悲願のAクラスも、高城に懸かっているといっても過言ではない。
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