【プロ野球】立浪和義×野村弘樹が語る「技術よりも大切なこと」

  • 石塚隆●構成 text by Ishizuka Takashi
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Igarashi Kazuhiro

『野球少年が親子でうまくなるプロ思考』(集英社)を出版した野村弘樹氏(左)と立浪和義氏『野球少年が親子でうまくなるプロ思考』(集英社)を出版した野村弘樹氏(左)と立浪和義氏立浪和義×野村弘樹 対談(1)

「野球がうまくなるためにはどうしたらいいのか?」と悩んでいる子どもたち、またそんな野球少年を持つ親にとって有意義な指南書『立浪&野村が教える! 野球少年が親子でうまくなるプロ思考』(集英社)が発売された。著者である立浪和義と野村弘樹は、プロ野球選手として大活躍したのはもちろん、25年前にPL学園のチームメイトとして甲子園春夏連覇を果たし、さらに遡(さかのぼ)れば中学生時代、ボーイズリーグで全国を舞台にしのぎを削り合った仲である。そんな幼少の時から野球に明け暮れたふたりが考える、現代の少年野球の問題点とは? また野球が上達し、楽しくなるヒントについても語ってもらった。

―― 立浪さんと野村さんは中学時代にボーイズリーグですでに対戦していたそうですが、当時の印象など覚えておられますか?

野村 タツ(立浪)がいたチーム(茨木ナニワボーイズ)は全国大会で優勝するほど強くて、試合をしてもまったく歯が立たなかったんですよ。うちのチーム(広島ジャガーズ)もそこそこ強かったんですけどね。タツはもちろん、タツのチームメイトでのちにPLで一緒になる橋本(清)も当時からすごかった。オレは『このままじゃマズイ』って危機感を抱いて、クラブの練習以外にジムにも通い出したぐらい。確か、タツたちとは2回ぐらい対戦したのかな?

立浪 覚えてないなあ。全国大会で1回やったのは記憶していて、野村だけがちょっと目立っていたのは覚えている。

野村 それだけかよ(笑)。しかし、あの頃は野球漬けの日々だったよな。まだ『水飲むな!』の世界だったし。

立浪 小学生、中学生の時は本当につらく、厳しかったという思い出ばかり。今の子どもたちのように土日だけの練習じゃなくて、月水金土日って具合にほぼ毎日。野球が好きだからいいけど、たまには遊びに行く友達をうらやましいと横目で見ながら練習に行っていたなぁ。


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