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【プロ野球】WBCまで半年。
日本だけが監督を決められない理由 (3ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Thomas Anderson/AFLO

 遅きに失したとはいえ、今からできることは一秒でも早く監督を決めることしかない。ならば、誰が適しているのか。

 個人的には、王貞治監督をおいて他に相応しい指揮官はいないと思っている。王さんには、やれWBCの相談役だとかGMだとか、錦の御旗に使いたい思惑が透けて見えるような冠ばかりが被せられているが、この状況で監督を務めることができるのは王さんしかいないと加藤良三コミッショナーが腹を括って頭を下げれば、王さんも引き受けてくれるかもしれないと、一縷(いちる)の望みが頭の片隅をよぎったりもする。野球人はグラウンドに立ってナンボ。王さんはその覚悟を常に持ち続けてきた人だ。ただ、コミッショナーが王さんに監督を一任している状況では、王さんの口から自身の名前が出るはずもないのだが……。

 そこで、こう考える。

 四つの条件をクリアした8人に決め手がないのならば、四つの条件を順番に外してみたら、どうなるだろう。

 第四を外せば、広岡監督、川上監督……さすがにこれだけ現場から離れている人を監督にというわけにはいくまい。やはりこの条件は外せない。

 第三を外せば、現役で指揮を執っている優勝監督ということになり、ジャイアンツの原辰徳監督、ホークスの秋山幸二監督はもちろん、イーグルスの星野仙一監督やライオンズの渡辺久信監督、マリーンズの西村徳文監督、バファローズの岡田彰布監督、ドラゴンズのピッチングコーチを務める権藤博さんやドジャースのベンチコーチを務めるトレイ・ヒルマンさんだって有資格者ということになる。

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