【プロ野球】新外国人チェック。ブレイクしそうなのはこの10人! (2ページ目)
野手はなんと言っても、李です。身長194センチ、体重130キロの巨漢ですので、ホームランバッターに思われがちですが、全然そんなことはない。もちろん、ツボにくれば楽にオーバーフェンスする力はありますが、バッティングはミート中心。ボールの見極めがいいし、際どい球はファールにできる技術がある。間違いなく100打点以上はいくでしょう。それにオリックスの球団関係者も言っていたのですが、非常に性格が明るいみたいで、打てなくても悩んだりするタイプではないみたいです。メンタルもしっかりしているし、かなりの活躍をするのではないかと思っています。
ブレイクが期待できるのが、エステバン・ヘルマン(西武)とジョン・ボウカー(巨人)です。ヘルマンは故障の片岡の穴埋めとして来日しましたが、期待以上の活躍をしてくれそうですね。とにかく選球眼がいいし、「絶対に塁に出てやる」という姿勢が素晴らしい。足も速いですから、リーグ屈指のリードオフマンになる可能性も十分にあると思います。
ボウカーは巨人にとって本当の意味で"助っ人"となる存在ですね。とにかく全コース、全球種に対応できる力があり、一発もある。現段階では2番での起用が濃厚ですが、クリーンアップも十分に務まります。ここ数年、巨人の外国人は外れが多かったから、ボウカーも最初は「大丈夫か?」と思われていましたが、今ではなくてはならない戦力になっています。巨人は杉内俊哉、ホールトン、村田修一と大型補強を敢行して話題になりましたが、ボウカーこそが最大の補強だと思っています。
また、日本の野球に適応しそうなのが、ラスティング・ミレッジ(ヤクルト)です。気性が激しく、型破りな言動で知られていますが、バッティングは柔らかさがあって、変化球の対応もうまい。身体能力も高いですし、魅力ある選手です。
その他では、メジャー通算84本塁打のウイリー・モー・ペーニャ(ソフトバンク)やニック・スタビノア(広島)も長打力のあるバッターだと思いますが、力を発揮するにはもう少し時間がかかるかもしれないですね。日本人投手の配球に対して、まだ戸惑っている印象があります。ただ、慣れてくると怖い存在になる可能性は十分に秘めています。
今年、来日した外国人選手の顔ぶれをみると、各チームとも適材適所の補強をしている感じがします。一昔前は、ピッチャーなら150キロを投げる投手、バッターならホームランの打てる打者が、外国人を選ぶひとつの基準になっていましたが、今はチームの現状を把握して、足りない部分を外国人選手で補うという考え方になっているような気がします。それに外国人選手にとっても、日本でプレイすることはチャンスだという考えが浸透してきているのではないでしょうか。非常にモチベーションの高い外国人選手が多いですよね。日本の野球のレベルが上がっているとともに、来日する外国人選手の質も確実に上がっている。実績のある選手もいますが、今年に関しては隠れた実力派が揃ったという印象です。
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