斎藤佑樹のプロ1年目、「2ケタ勝てないはずがない」と断言していた身として、まずはベースボールライターの予想なんて所詮はこんなものさと、笑っていただきたい。
ただ、斎藤がプロで通用するのか、しないのか、という訊かれ方をしたときは、「通用しないはずがない」と言い切っていた。こちらについては、ベースボールライターの予想も、大きく括(くく)れば当たったことになっちゃうんだなと、大きな心でマルを頂ければ幸いだ。
そもそも、プロで通用するのか、しないのか、という曖昧な言葉が好きではなかった。だから「通用する」という言葉を具体的な結果に置き換えたかった。
去年の秋から、斎藤の1年目の勝ち星が2ケタなのか、それとも7、8勝なのかという議論が沸き起こると、7つも8つも勝てるというなら、2ケタ勝てない根拠はないはずだ、と言ってきた。ピッチャーにとっての勝ち星は、味方の打線や守備、相手投手との絡みなど、自分のピッチング以外の要素によっていとも簡単に増えたり減ったりする。ならば、そもそも7、8勝と10勝にさしたる違いはないわけで、むしろ一軍のローテーションに入れるかどうかという話のほうが、わかりやすい。そこで「通用する」という言葉を、自分の中では「一軍のローテーションを1年間、守る」という言葉に置き換えていた。
そこで〝19〟という数字に着目してみる。
先発した試合数が19というのは、ファイターズでは5番目の数字にあたる。さらに斎藤の投球回数は107。今シーズン、5番目のローテーションを任されたと言えるピッチャーの中で、投球回数が100イニングを超えているのは、斎藤の他にはホークスの山田大樹、ライオンズの石井一久、バファローズのアルフレッド・フィガロ、タイガースの久保康友の4人で、斎藤を上回るイニング数を投げたのはフィガロと石井一のふたりだけだ。
しかもそれぞれの勝敗を見ると、山田が7勝7敗、石井一が6勝9敗、フィガロは8勝6敗、久保が8勝8敗と、だいたい似たような数字が並ぶ。斎藤は左わき腹のケガで約1カ月半、戦列を離れた。その点で、「1年間、ローテーションを守った」とは言えないかもしれない。それでも、その間は交流戦の真っ最中で2連戦が続き、先発はほぼ4人で回せる日程だったこともあって、ケガをした斎藤の穴を他のピッチャーで埋める必要には迫られなかった。もともとが少数精鋭のファイターズとはいえ、ダルビッシュ有、武田勝、ボビー・ケッペル、ブライアン・ウルフと先発陣が磐石なだけに、開幕直後、斎藤と5番手を争っていたはずの八木智哉、交流戦で先発した糸数敬作、吉川光夫など、チャンスをもらえるピッチャーはごく限られていたのだ。9月に入って大塚豊、10月になってから中村勝、矢貫俊之には一軍での先発の機会が巡って来たものの、ファームでそれなりの数字を残していた土屋健二にはチャンスも与えられなかった。
















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